カレカノごっこ。

ここで終わりだよって示したかった。

もう伊吹くんに流されないようにしなくちゃって思った。



「俺はまだ全然満足してないけど」



伊吹くんの言葉と共に、伊吹くんの右手が私の頬をそっと包んだ。

きっと、顔が真っ赤に染まってる。



「赤くなった」

「ちがっ…!これは夕日が反射してるだけ!」

「かわいい」

「だから!そんな事、女の子にサラッと言ったらダメだからね!?女の子は勘違いしちゃうからね!」



「新奈なら勘違いしていいよ」



勘違いしていいって…。

伊吹、さっきから言ってることがめちゃくちゃだよ…。



伊吹の顔が、ちょっとづつ近づいてきて。



本当にキスされるのかと思った。



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