カレカノごっこ。

電車を降りて、家までの道を渉と一緒に歩く。

さっきのこと、渉は何も言わないし、私も何も聞かなかった。

だって、一瞬のこと過ぎたから。

もしかしたら私の勘違いかもしれない。

まつ毛が私の唇に落ちて、それを取ってくれただけなのかもしれないって。



だって、渉は幼なじみだから。

ずっと幼なじみでやってきたから。



だから、私にキスなんてしないよね?





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