カレカノごっこ。

「ずっと、幼なじみの関係を崩すのが怖くて言えなかったんだ。
だけど俺ずっと、新奈のこと…好きだった。異性として」



渉の言葉はなんだか、たどたどしくて。

1つ1つ噛み締めて言葉を出している感じだった。



「クラスメイト?あんなチャラチャラしてる奴に新奈を奪われるくらいなら、幼なじみなんて立場、もうどうでもいい」



渉は伊吹くんに初めて会った時、機嫌が悪かった。

そっか。

そういうことか。

じゃあ、さっき駅で唇に触れたのってやっぱり…。



なんで気が付かったんだろう。

ずっとこんな近くにいたのに。

なんでもっと早く…。





「新奈が好き。俺と付き合って」



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