カレカノごっこ。

桃々の言葉には重みがあった。

さすがそれなりに恋愛をこなしている桃々様の言うことは違うなって思った。



でも自分の気持ちに正直になるって。

伊吹くんを好き…って認めて、それでどうなるの?

そんなの誰も幸せにならない。



チャイムがなって授業が始まると、急に眠気が襲って来た。

そういえば昨日、全然寝てなかったんだ。

渉のこと好きなのに。

渉と手を繋いだりデートしたり、全然想像がつかない。

なんでなんだろう。

あーあ。

なんか、考えるの疲れちゃったな。



なんで今日、伊吹くんは学校に来ないんだろう。

伊吹くんの机を眺めながら、私は机に頬をついた。

そして、いつの間に目をつぶっていた。

寝不足のせいもあって、授業中はひたすら寝て、帰ってからもずっと寝ていた。

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