カレカノごっこ。

結局私が心配したところで、伊吹くんの体調が良くなるわけじゃないし。

どんな状況にいるのか全然分からないから不安だけど…。

でもきっと大丈夫。

私はまた伊吹くんが学校に来れるようになってくれたらそれでいい。



でもそれから3日が経っても伊吹くんは学校に来ることはなかった。

さすがにクラスメイトも伊吹くんが休みすぎってことで、ざわざわし始めていた。

水島くんも伊吹くんのことを色々聞かれて大変そうだ。



「井上さん、ちょっといい?」



昼休み。

桃々と教室でお弁当を食べ終わった時に、水島くんが私に声をかけてきた。

私は頷いて水島くんについていった。

何が起こったのか分からない桃々はキョトンとしている。

でも私には心当たりがある。

きっと、伊吹くんとの電話の話を聞いちゃったからだ。

もう一回口止めされるのかもしれないと思った。

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