カレカノごっこ。
腎臓の…病気…?
え、なに?
水島くんが何を言っているのか、うまく頭に入ってこない。
「突然苦しみ出して、まじで焦ったわ」
「伊吹くん大丈夫なの!?」
「あー、もう安定してるから大丈夫だって」
「本当に?!ねー、本当に大丈夫なの!?」
「井上さん焦りすぎだって、落ち着いて」
「あ、そうだよね…ごめん」
私は胸に手を当てて、乱れた呼吸を整える。
その手が少し震えていた。
伊吹くん、病気って…。
大したことないんじゃないの?
すぐ治るんじゃないの?
「俺も知らなかったからさ。
突然倒れた時は自分の心臓も止まるかと思った、まじで。
でも伊吹、苦しみながらも手慣れててさ。
ここの病院つれてけって教えてくれて」
「どこの病院…?」
「暁総合病院」
って、あの県で一番大きい病院…?