カレカノごっこ。

それから水島くんは淡々と伊吹くんに何があったか教えてくれた。

水島くんは救急車を呼んで、病院まで連れ添ったそうだ。

すぐに親御さんが来て、あとは大丈夫って言われたけど、すぐにその場から動くことができなかったらしい。

そりゃそうだよ。

仲のいい友達が突然倒れたら、私だってどうすればいいか分からなくなる。



「そんな俺をみかねて、伊吹の母さんが伊吹の状態?を説明しにきてくれて」

「…うん」

「なんか、透析?ってやつ受けなきゃいけないのに、それサボってたんだって。
ブレスレット探すために。
あいつバカだろ?」



水島くんはそう言って眉毛を下げて笑った。

私とお揃いで買ったあのブレスレット。

なんでそこまでして…。

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