カレカノごっこ。
「でも井上さん隣のクラスの男子といつも一緒に帰ってるし、伊吹の片想いなのかなーって思ってて。
残念だったな、伊吹って。
だけどこの写真見た時、あれ?片想いじゃないのかなって」
「それは…」
「俺が前に伊吹と電話で話してる時、井上さん声かけてきたじゃん。
その時の感じとか?ビビッときたんだよね」
そっか。
そうだったんだな。
自分の気持ち、誰にもバレてないつもりでいたけど、全然だったんだな私。
水島くんにまでそう思われるくらいには、表に出てたんだ。
「このブレスレット、井上さんが伊吹に持って行ってあげてよ」
「でも見つけたのは水島くんでしょ?私が届けるじゃ意味ないと思う」
「俺は別にいいんだよ」
「でも…」
私が会いに行ってもいいの…?
伊吹くんは病気のこと私に隠してた。
こんな私が行っても…。