カレカノごっこ。

「でも井上さん隣のクラスの男子といつも一緒に帰ってるし、伊吹の片想いなのかなーって思ってて。
残念だったな、伊吹って。
だけどこの写真見た時、あれ?片想いじゃないのかなって」

「それは…」

「俺が前に伊吹と電話で話してる時、井上さん声かけてきたじゃん。
その時の感じとか?ビビッときたんだよね」



そっか。

そうだったんだな。

自分の気持ち、誰にもバレてないつもりでいたけど、全然だったんだな私。

水島くんにまでそう思われるくらいには、表に出てたんだ。



「このブレスレット、井上さんが伊吹に持って行ってあげてよ」

「でも見つけたのは水島くんでしょ?私が届けるじゃ意味ないと思う」

「俺は別にいいんだよ」

「でも…」



私が会いに行ってもいいの…?

伊吹くんは病気のこと私に隠してた。

こんな私が行っても…。

< 176 / 251 >

この作品をシェア

pagetop