カレカノごっこ。
「日誌まだかかりそう?手伝おうか?」
皆藤くんは何を思ったのか、そんなことを言いだして。
「え、いいよ。悪いよ」
クラスメイトとは言え、あんまり喋ったことのない人にお願いするなんて悪いと思った。
でも皆藤くんは、
「早く帰りたいでしょ?」
そう言って、私の前の席の椅子をガっと引いて座った。
あまり喋ったことがない皆藤くんに話しかけられて、ちょっとびっくりしている。
だって皆藤くんはクラスの人気者。
顔もすごく整っていて、髪型はいつもオシャレだし、制服だってカッコよく着こないしている。
見た目の良さもあり、よく騒いでいるからかなり目立っていて、女子からも男子からも人気がある。
そんな皆藤くんと私が、今こうして一緒にいることに、なんとなくの違和感を感じる。