カレカノごっこ。

それからは、たわいもない話をして。

渉は幼なじみはもう無理って言ってたけど、今まで通り普通に話してくれた。

つくづく、渉の優しさを感じた。



「俺、やっぱサッカー部に入ることにした」

「本当?」

「うん、やっぱりサッカー好きだから」

「そっか。応援してる!」

「だからもう、放課後一緒に帰れない」

「うん」

「別に新奈に気を使ってるわけじゃないから」

「分かってるって」



最後の最後まで、渉は優しかった。


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