カレカノごっこ。

月曜日、学校へ行くと水島くんに呼び出されて、また屋上に向かった。

今日は晴れていて、もうすぐ冬なのに心なしか暖かかった。



「伊吹に会えた?」

「うん、会えた。ブレスレット渡してきた」



水島くんは伊吹くんのこと、すごく気にしている様子だった。



「伊吹、なんか言ってなかった?」

「別に何も。でも私が行くとすごく嫌そうだった。もうくんなって」

「あいつ、ひどくない?」

「ひどいよねー。だから嫌がらせでまた行くんだ」

「え、井上さんって、そんなこと言うタイプなんだ?」



つい伊吹くんと話しているテンションで喋っていると、水島くんは毒を吐く私の言葉に驚いていた。

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