カレカノごっこ。

でも映画が始まるとそんな気持ちも少しずつ落ち着いてきて、どんどん作品の世界観にのめり込んでいった。

それはもう、伊吹くんが隣にいることを忘れるくらいに。

そうだよ。

誰が隣にいようと、関係ない。

2時間くらいあっという間だ。



そう思ったのに。

直ぐにまた伊吹くんで頭がいっぱいになる。



…っ!?



伊吹くんの頭が私の肩に乗ったのだ。



もしかして…寝てる?

寝てるの!?



心臓がバカになったみたいにドキドキいってる。

今までにない距離感で、意識せずにはいられなかった。

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