カレカノごっこ。

今度こそ戻って来ないように、強めに押す。

なのにまた舞い戻ってくる伊吹くん。



「しょうがないな」



…仕方ないから肩貸してあげる。

そのままの状態でそっとスクリーンに視線を戻した。



あれ、結局あの後どうなったんだっけ?

伊吹くんに気を取られている間に、映画の話がかなり進んでしまっていた。

本当に伊吹くんに振り回されてばっかりで嫌になる。

伊吹くんはただ、カレカノ気分を楽しんでいるだけなのに。

そんな伊吹くんの言動にいちいち動揺しちゃって。

本当に恥ずかしい。

< 42 / 251 >

この作品をシェア

pagetop