カレカノごっこ。
今度こそ戻って来ないように、強めに押す。
なのにまた舞い戻ってくる伊吹くん。
「しょうがないな」
…仕方ないから肩貸してあげる。
そのままの状態でそっとスクリーンに視線を戻した。
あれ、結局あの後どうなったんだっけ?
伊吹くんに気を取られている間に、映画の話がかなり進んでしまっていた。
本当に伊吹くんに振り回されてばっかりで嫌になる。
伊吹くんはただ、カレカノ気分を楽しんでいるだけなのに。
そんな伊吹くんの言動にいちいち動揺しちゃって。
本当に恥ずかしい。