カレカノごっこ。

桃々にそう言われてドキッとした。

隠している訳じゃないけど、伊吹くんの関係をなんて説明していいかも分からない。

それに伊吹くんはみんなには内緒にしてほしいっぽいし…。



「まあ、ちょっと色々あって…。時期がきたら話すね」

「え、めちゃくちゃ気になる言い方するじゃん」

「大したアレじゃないんだけど、ほら、向こうの都合もあるし…」

「分かった。って、よく分かんないけど、まあ今度教えてね!」



桃々はそう言って伊吹くんたちの後を追った。

さっきの流れで桃々はどこをどう見て、私と伊吹くんが仲良いって思ったんだろう。

大した話しはしてなかったように思ったけど。

確かにみんなの前であんまり話す機会もなかったから、喋るだけでもレアだったのかも。



伊吹くん面倒は嫌いだって言ってたし。

私もその面倒に巻き込まれるのは嫌だし。

だから、もうちょっとちゃんと気をつけないとな、と思った。

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