カレカノごっこ。

「伊吹くんどうしたの!?ペンギンのふれあいタイム始まっちゃうよ?」

「このまま2人でデートしよ」

「はー?!」

「だから、デート!」



そう言って伊吹くんは私の腕を引っ張り続ける。

なんなの、この状況!?



私は誰かに見られてるんじゃないかと思って周りをキョロキョロ見渡す。

だけどうちの学校の生徒はいなさそう。

そうか、みんなペンギンかイルカのショーに集まっているんだ。

班でどっちを見に行くか揉めたもんな。

結局桃々の強い希望で、ペンギンの方に行くことになったんだけど。



「分かったから、腕離して」



私がそういうと、疑いの目を向ける伊吹くん。

誰かに見られて困るのは伊吹くんの方でしょ…?!

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