原作者の私ですが婚約者は譲っても推しのお義兄様は渡しません!
「母上、義姉さんは夏前にお別れしたそうですよ」
「え、サイラス……何ですって?」
「ミシェル義姉さんとウェズリー・ノース様は
もうお別れしたんですよ。
皆知ってる話なのになぁ、母上がご存じないとは」
義母が自分に物言いたげにこちらを睨んでいるのはわかっていたが、ミシェルは目を伏せたまま
叔母の怒りの第1陣がやって来るのに備えた。
「なんか義姉さんから別れ話をしたんでしたっけ、ねぇ?
他のオトモダチ連中も一緒に行動されなくなったようで、ねぇ?
今はひとりぼっちなんですよ、ねぇ?」
( ねぇ、ねぇ、うるせーな、ザコが)
義母の怒りを煽るように、サイラスが食堂でウェズリーの元婚約者につっかかって周囲からは呆れられた話を、わざとゆっくり続けたがミシェルは聞き流して、何の反応も見せなかった。
そして……無言を続けるミシェルに堪忍袋の緒が切れた義母が罵り始めたのだ。
「何の為にお前を引き取ったか、わからないの!」と。
( 貧しい食事に、貧しい会話。
この場に居るのは、貧しい奴ばっかり!)
「……もういい、カレンもサイラスも黙れ。
お前はラザフォード侯の息子と本当に別れたんだな?」
「え、サイラス……何ですって?」
「ミシェル義姉さんとウェズリー・ノース様は
もうお別れしたんですよ。
皆知ってる話なのになぁ、母上がご存じないとは」
義母が自分に物言いたげにこちらを睨んでいるのはわかっていたが、ミシェルは目を伏せたまま
叔母の怒りの第1陣がやって来るのに備えた。
「なんか義姉さんから別れ話をしたんでしたっけ、ねぇ?
他のオトモダチ連中も一緒に行動されなくなったようで、ねぇ?
今はひとりぼっちなんですよ、ねぇ?」
( ねぇ、ねぇ、うるせーな、ザコが)
義母の怒りを煽るように、サイラスが食堂でウェズリーの元婚約者につっかかって周囲からは呆れられた話を、わざとゆっくり続けたがミシェルは聞き流して、何の反応も見せなかった。
そして……無言を続けるミシェルに堪忍袋の緒が切れた義母が罵り始めたのだ。
「何の為にお前を引き取ったか、わからないの!」と。
( 貧しい食事に、貧しい会話。
この場に居るのは、貧しい奴ばっかり!)
「……もういい、カレンもサイラスも黙れ。
お前はラザフォード侯の息子と本当に別れたんだな?」