原作者の私ですが婚約者は譲っても推しのお義兄様は渡しません!
第24話
『お互いに前世の名前を書かない?』
そう提案してきたのはアビゲイルだ。
場所はやはり前回と同じ、グレンフォール公爵家の温室。
様々な緑や咲き誇る花のむせ返る香りのなかで
開かれた、アビゲイルとロザリンドのふたりきりのお茶席だ。
メイドも給仕も下がらせて。
他の人間の目も耳も、ここには存在しない。
ー『乙花』の件で、お話があります ー と。
自分から手の内をさらけ出したロザリンドは、
アビゲイルが私も転生したのだ、と直ぐに打ち明けてくれるのだと思っていたが。
王太子殿下の婚約者で、筆頭公爵家のご令嬢であるアビゲイルは、それ程脇が甘い人間ではなかったようだ。
自分の立場や身分を弁えて、不利になるような
真似は軽はずみにしないのだろう。
そう提案してきたのはアビゲイルだ。
場所はやはり前回と同じ、グレンフォール公爵家の温室。
様々な緑や咲き誇る花のむせ返る香りのなかで
開かれた、アビゲイルとロザリンドのふたりきりのお茶席だ。
メイドも給仕も下がらせて。
他の人間の目も耳も、ここには存在しない。
ー『乙花』の件で、お話があります ー と。
自分から手の内をさらけ出したロザリンドは、
アビゲイルが私も転生したのだ、と直ぐに打ち明けてくれるのだと思っていたが。
王太子殿下の婚約者で、筆頭公爵家のご令嬢であるアビゲイルは、それ程脇が甘い人間ではなかったようだ。
自分の立場や身分を弁えて、不利になるような
真似は軽はずみにしないのだろう。