原作者の私ですが婚約者は譲っても推しのお義兄様は渡しません!
第25話
「……それはそうでしょうね。
あの事故の日は雑誌発売日の前々日だったからミシェルに転生したその方は、最終話の内容を知らないのよ。
ミカミさんは、夕食の宴会の時に発売前の雑誌をファンの方達に御礼として渡そうとしていたから。
完結記念というより完結するから一緒にお祝いしましょう、というスタンスだったのを覚えていないのね」
「じゃあ、あの夜の本当の相手がオスカーだ、と知っているのは私とチカ先生とミカミさんだけ」
ロザリンドはあのファンミの基本的な事を忘れている自分に驚いた。
もしかしたら、もっと重要なことも忘れているかもしれない。
そして反対に、よく覚えているアビゲイルに感嘆の目を向けた。
「ずっとひとりで、前世の事ばかり思い出していたからだ、と思うわ。
多分、記憶を取り戻すのが遅ければ遅いほど、この世界の登場人物としてだけの生活が長いから忘れていたりするところは多いのでしょうね」
あの事故の日は雑誌発売日の前々日だったからミシェルに転生したその方は、最終話の内容を知らないのよ。
ミカミさんは、夕食の宴会の時に発売前の雑誌をファンの方達に御礼として渡そうとしていたから。
完結記念というより完結するから一緒にお祝いしましょう、というスタンスだったのを覚えていないのね」
「じゃあ、あの夜の本当の相手がオスカーだ、と知っているのは私とチカ先生とミカミさんだけ」
ロザリンドはあのファンミの基本的な事を忘れている自分に驚いた。
もしかしたら、もっと重要なことも忘れているかもしれない。
そして反対に、よく覚えているアビゲイルに感嘆の目を向けた。
「ずっとひとりで、前世の事ばかり思い出していたからだ、と思うわ。
多分、記憶を取り戻すのが遅ければ遅いほど、この世界の登場人物としてだけの生活が長いから忘れていたりするところは多いのでしょうね」