原作者の私ですが婚約者は譲っても推しのお義兄様は渡しません!
 ヒーローのオスカーにとっては大一番のイベントを、今頃になって肝心な部分が思い出せなくて
情けないのに、それもその瞬間だけで。
 後はダンカンを心配している自分に切り替わる。


 転生したと自覚した日から、常に自分の事をミカミの目で俯瞰して見ていたオスカーだった。
 しかし、その境があやふやになってきているのが彼の不安をかきたてていた。


 とにかく、全ては仮面祭りが終わってからだ。
 ミシェルの事は出来れば無しにしたいが、物語の強制力が働けば、自分は彼女に恋をしてしまう。



 もしこの世界のどこかにホナミが存在しているのならと諦めたくないが、結婚をロザリンドから申し込まれて、正直心が揺れている自分が居るのも確かで。


 この5年間、義妹としか見ていなかったロザリンドを意識するようになったのはいつからだろうか。
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