原作者の私ですが婚約者は譲っても推しのお義兄様は渡しません!
 流石に今さら自分が後継として代わりに入りたいとは思っていないだろうが。
 憎いオスカーと年若かった自分を過酷な辺境へ送り込んだコルテス侯爵に、ダンカンは逆恨みで復讐するつもりだ。
 5年の歳月もダンカンの捻れてしまった心根は
矯正出来なかったのだ。


 一連の流れを知っていたオスカーは、ダンカン1人だけを潰す方法を、何度も考えていたはずなのに。

 指示メモがあるように、それをどこかに隠していないか、と持ち物や部屋を探し回ったが、それらしきものは見つからず、途中で自分が必死で何を探しているのか、も忘れてしまうオスカーだった。


( 肝心のプランをどうして残しておかないんだ、俺は)

 下手に文書にして誰かに見つかることを以前の
オスカーは恐れていたのかも知れないが、今から新しく対策を考えなくてはいけない。


 とりあえず、指示メモ通りに
『仮面祭りの夜に髪を染めて欲しい』と、魔法科の友人グレンジャーと約束をする事にした。

< 132 / 255 >

この作品をシェア

pagetop