原作者の私ですが婚約者は譲っても推しのお義兄様は渡しません!
 ウェズリーの後からは、ようやく追い付いたミシェルも顔を出したので、人数だけでなら、4対1になった。 

 だが男は動じることなく、ゆっくりと再びオスカーとロザリンドの方へ振り返った。


「俺がその、警備隊だけどな?
 オスカー、どういう事なんだ?
 どんどん人が集まってくるじゃねぇか」


 冷たい眼差しをしたこの男が警備隊?
 よく見ると、男は左腕上腕部に警備隊の腕章を
付けている。

 オスカーが巻き込んですまない、と言いたげな
表情をしていた。


「いいんだ、ウェズリー……
 この男は俺の兄のダンカンなんだ……」
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