原作者の私ですが婚約者は譲っても推しのお義兄様は渡しません!
ウェズリーはロザリンドより2歳年上で、当然
彼女より2年早く王立貴族学苑に入学していた。
そこで彼は真に愛するひとと出会ったのだ、と
正式な婚約者であるロザリンドに淡々と話してみせた。
ウェズリーはそんな肝心なことを、2年間彼女に黙っていたのだが、ロザリンドの入学が間近に迫ってきたので、とうとう告白することにしたようだった。
婚約が決まった経緯も緩かったが、本人達の意識も緩い。
ごく普通の自分の日常を報告するような調子でウェズリーはその話をした。
そして、聞かされたロザリンドもまた、彼の不貞に関しては嫉妬を感じることもなかった。
ただただ、ウェズリーに対して
『やっと言うことにしたのか』と苦々しく思っただけだ。
約束なしで訪れたウェズリーは、メイドがお茶を入れると追い払うように下がらせて。
……後から思い返すと、その辺りからロザリンドは名ばかりの婚約者にモヤっていたのかも知れない。
ウチのメイドに偉そうにしやがって、と。
彼女より2年早く王立貴族学苑に入学していた。
そこで彼は真に愛するひとと出会ったのだ、と
正式な婚約者であるロザリンドに淡々と話してみせた。
ウェズリーはそんな肝心なことを、2年間彼女に黙っていたのだが、ロザリンドの入学が間近に迫ってきたので、とうとう告白することにしたようだった。
婚約が決まった経緯も緩かったが、本人達の意識も緩い。
ごく普通の自分の日常を報告するような調子でウェズリーはその話をした。
そして、聞かされたロザリンドもまた、彼の不貞に関しては嫉妬を感じることもなかった。
ただただ、ウェズリーに対して
『やっと言うことにしたのか』と苦々しく思っただけだ。
約束なしで訪れたウェズリーは、メイドがお茶を入れると追い払うように下がらせて。
……後から思い返すと、その辺りからロザリンドは名ばかりの婚約者にモヤっていたのかも知れない。
ウチのメイドに偉そうにしやがって、と。