原作者の私ですが婚約者は譲っても推しのお義兄様は渡しません!
「王太子殿下には昨夜『乙花』についてお話しました」

「えっ? ……殿下は信じられたのですか?」

「それは置いといて。
 彼の事はある程度……」

 そこからアビゲイルは影に聞こえないように。
 小さな小さな声で囁くようにオスカーに教えた。


「アビゲイルの、この身体は伊達じゃないのよ。
 ……アーノルドはアビゲイルを溺愛してるから、ね」


 アビゲイルの見事なボン、キュッ、ボンのフォルムをセクハラと言われない様に気を付けながら
オスカーは眺めた。

 なるほど、この身体でぐいぐい来られたら真面目な王太子もなぁ~、とつくづく思った。


「来週、王太子殿下の生誕記念夜会があるでしょ。
 その場で貴方、彼に跪く事は出来る?
 大勢の貴族の前で彼に忠誠を誓える?」

「……」
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