原作者の私ですが婚約者は譲っても推しのお義兄様は渡しません!
第50話
「じ、じゃあ本物のオズワルドは……」
そう尋ねるロザリンドの声は震えていた。
本物のオズワルドがどうなったのか、なんとなくわかっていたけれど。
男は無言で肩を竦めて、問われた事の答えにした。
男は既に1人殺めていたのだ。
1人殺すのも2人殺すのも同じだ、と考える人間は多い……
また自分が死ぬ確率は上がった。
「お嬢さんにはそれほどの恨みは無いけどな」
言葉に感情を乗せずに男はしゃべった。
「最初は王太子派の仕業にされて、その後から
情報をたどって、これは第2王子派だ、と思われるのも面白い。
ランドールの実家は潰れてしまえばいい。
罪の無いお前が死ぬことで、コルテス侯爵も、小僧も、国王も、皆が苦しめばいい」
「……」
「これは俺達が受けた罰と同じなんだよ。
何の罪を犯していなくても、力を持たない弱い者は罰を受けてしまう、ってことさ」
そう尋ねるロザリンドの声は震えていた。
本物のオズワルドがどうなったのか、なんとなくわかっていたけれど。
男は無言で肩を竦めて、問われた事の答えにした。
男は既に1人殺めていたのだ。
1人殺すのも2人殺すのも同じだ、と考える人間は多い……
また自分が死ぬ確率は上がった。
「お嬢さんにはそれほどの恨みは無いけどな」
言葉に感情を乗せずに男はしゃべった。
「最初は王太子派の仕業にされて、その後から
情報をたどって、これは第2王子派だ、と思われるのも面白い。
ランドールの実家は潰れてしまえばいい。
罪の無いお前が死ぬことで、コルテス侯爵も、小僧も、国王も、皆が苦しめばいい」
「……」
「これは俺達が受けた罰と同じなんだよ。
何の罪を犯していなくても、力を持たない弱い者は罰を受けてしまう、ってことさ」