原作者の私ですが婚約者は譲っても推しのお義兄様は渡しません!
第11話
『こんな世界に来たくて来たんじゃない』とミシェルは言っていた。
元々はセレブだった、とも言っていた。
前世の彼女は多分幸せなリア充だったのだろう……
だが『これから王太子と恋に落ちるから』と恋人だったウェズリーを捨てた。
彼女は納得出来ないながらも、ちゃんとストーリー通りに進める気があるのだ、と思った。
「食堂での事、聞いたよ。
大丈夫?」
帰りの馬車で。
オスカーに気遣われた。
あの騒ぎを誰かに教えられたのだろう。
「はい。大丈夫です」
最近はこんな会話ばっかりだ、と思いながらロザリンドは答えた。
大丈夫? とオスカーが聞いて
大丈夫です、と自分が答えて。
( 婚約破棄が心の傷になどなっていないと、
オスカーにきちんと伝えないと)
「ウェズリーが君を庇ったらしいね?
あいつ、まだ君の事が好きなんだな」
「いいえ……そう見えただけで、私じゃなくて
ミシェル嬢を庇ったのです」
ロザリンドがきっぱりはっきりとそう断言したので、オスカーはその話を続けるのは止めた。
そして、本日の授業や友人の話を始めたので、ロザリンドは相槌を打ったり、笑ったりした。
元々はセレブだった、とも言っていた。
前世の彼女は多分幸せなリア充だったのだろう……
だが『これから王太子と恋に落ちるから』と恋人だったウェズリーを捨てた。
彼女は納得出来ないながらも、ちゃんとストーリー通りに進める気があるのだ、と思った。
「食堂での事、聞いたよ。
大丈夫?」
帰りの馬車で。
オスカーに気遣われた。
あの騒ぎを誰かに教えられたのだろう。
「はい。大丈夫です」
最近はこんな会話ばっかりだ、と思いながらロザリンドは答えた。
大丈夫? とオスカーが聞いて
大丈夫です、と自分が答えて。
( 婚約破棄が心の傷になどなっていないと、
オスカーにきちんと伝えないと)
「ウェズリーが君を庇ったらしいね?
あいつ、まだ君の事が好きなんだな」
「いいえ……そう見えただけで、私じゃなくて
ミシェル嬢を庇ったのです」
ロザリンドがきっぱりはっきりとそう断言したので、オスカーはその話を続けるのは止めた。
そして、本日の授業や友人の話を始めたので、ロザリンドは相槌を打ったり、笑ったりした。