原作者の私ですが婚約者は譲っても推しのお義兄様は渡しません!
第14話
「あまり気が乗らないな……」
「私のデビュタントです、そんなこと仰らないで」
言葉通り浮かない顔をしたオスカーだったが、純白のドレスをまとった可憐な義妹ロザリンドの菫色の瞳が甘えを含んで睨んだので。
少しだけ頬を赤らめて『ごめん』と、小さな声で謝った。
今夜はロザリンドのデビュタントの舞踏会。
王城に向かうコルテス侯爵家の馬車は2台。
先を行く最新型の凝った意匠の大型の4頭立て馬車には、当代当主とその夫人。
後続の少し小ぶりの2頭立て馬車には、オスカーとロザリンドの義理の兄妹が乗っていた。
父母の侯爵夫妻が乗った方は、4人乗ることは
可能だったが、侯爵夫人の母が2台で登城すると決めた。
その事でオスカーとロザリンドは気付いてしまった。
今夜、王城で行われるデビュタントで、オスカーがどちらかの家門のご令嬢を偶然を装って紹介
されるのだろう、という事が。
「私のデビュタントです、そんなこと仰らないで」
言葉通り浮かない顔をしたオスカーだったが、純白のドレスをまとった可憐な義妹ロザリンドの菫色の瞳が甘えを含んで睨んだので。
少しだけ頬を赤らめて『ごめん』と、小さな声で謝った。
今夜はロザリンドのデビュタントの舞踏会。
王城に向かうコルテス侯爵家の馬車は2台。
先を行く最新型の凝った意匠の大型の4頭立て馬車には、当代当主とその夫人。
後続の少し小ぶりの2頭立て馬車には、オスカーとロザリンドの義理の兄妹が乗っていた。
父母の侯爵夫妻が乗った方は、4人乗ることは
可能だったが、侯爵夫人の母が2台で登城すると決めた。
その事でオスカーとロザリンドは気付いてしまった。
今夜、王城で行われるデビュタントで、オスカーがどちらかの家門のご令嬢を偶然を装って紹介
されるのだろう、という事が。