かげろうの月
夫の身勝手な行動で傷つき、私は出口のない暗闇のトンネルを彷徨うようなギリギリの精神状態だった。
そして、笑い方を忘れてしまったかのように、笑わなくなった。
いつもオドオドしていて、鏡に映った自分の顔は、生気のない顔になっていた。
そんな状況下でも。どんな嫌なことがあった時でも、陽斗の寝顔を見るとホッとした。
子供の寝顔は最高に可愛いと思う。
天使そのものだ。
明日や未来に何の不安も感じることなく、スヤスヤと寝ている姿は、自分の醜い心をも癒やしてくれる。
この子の為に明日からまた頑張ろうと思わせてくれるのが不思議だ。
ある晩、尚哉は荒々しい態度で帰宅するなり言った。
「オレが稼いだ金はオレが全部使う!
どう使おうとオレの勝手だ!」
「キャッシュカードをくれ!」
ついに来た……。
私の恐れていたことが……。
そして、笑い方を忘れてしまったかのように、笑わなくなった。
いつもオドオドしていて、鏡に映った自分の顔は、生気のない顔になっていた。
そんな状況下でも。どんな嫌なことがあった時でも、陽斗の寝顔を見るとホッとした。
子供の寝顔は最高に可愛いと思う。
天使そのものだ。
明日や未来に何の不安も感じることなく、スヤスヤと寝ている姿は、自分の醜い心をも癒やしてくれる。
この子の為に明日からまた頑張ろうと思わせてくれるのが不思議だ。
ある晩、尚哉は荒々しい態度で帰宅するなり言った。
「オレが稼いだ金はオレが全部使う!
どう使おうとオレの勝手だ!」
「キャッシュカードをくれ!」
ついに来た……。
私の恐れていたことが……。