これって政略結婚じゃないんですか? ー彼が指輪をしている理由ー
「改めましてですけど、こうして面と向かってお話しするのは初めてですね。僕、晶紀の友人で白石弘樹と言います。先日、そちらのお連れさんには晶紀のことを紹介されてましたが、晶紀は紹介がなかったですよね。加えて昨日は徳井さんの部屋で一夜を明かしたとか。お二人はどのようなご関係ですか?」
弘樹はにこやかに、でもズバリと聞きたいことを口にする。私はギョッとしながらも、徹也くんの返事が気になって、徹也くんを見つめた。
「ああ、君が白石くんか。晶紀の婚約者候補だった……」
は……? 私の婚約者候補……? 何それ私一言も聞いてないんですけど!?
徹也くんが発した衝撃的な内容に、私は驚いて言葉が出ない。弘樹の顔を見ると、何かを企んでいるのかニヤニヤとした表情を浮かべている。
「今はあなたが晶紀の婚約者なんですから、そんなことどうでもいいですよ。……それより、そちらの女性はどのようなご関係で? お泊まりするくらいだからそれなりに親密な間柄なんじゃ?」
いつもにも増して、私たちの友情に口を挟むなと言わんばかりに挑発的だ。昔から、色んな人たちから私たちが付き合っていると誤解されるのも、弘樹がこのような態度だからということも否めない。
弘樹はにこやかに、でもズバリと聞きたいことを口にする。私はギョッとしながらも、徹也くんの返事が気になって、徹也くんを見つめた。
「ああ、君が白石くんか。晶紀の婚約者候補だった……」
は……? 私の婚約者候補……? 何それ私一言も聞いてないんですけど!?
徹也くんが発した衝撃的な内容に、私は驚いて言葉が出ない。弘樹の顔を見ると、何かを企んでいるのかニヤニヤとした表情を浮かべている。
「今はあなたが晶紀の婚約者なんですから、そんなことどうでもいいですよ。……それより、そちらの女性はどのようなご関係で? お泊まりするくらいだからそれなりに親密な間柄なんじゃ?」
いつもにも増して、私たちの友情に口を挟むなと言わんばかりに挑発的だ。昔から、色んな人たちから私たちが付き合っていると誤解されるのも、弘樹がこのような態度だからということも否めない。