ラスボス聖女に転生してしまいました~婚約破棄され破滅する運命なので、生き延びるため隣国で錬金術を極めます~
いきなりドス黒い魔力を噴出してしまった私に面食らったのだろう。とても心配そうな顔をしていた。
「あ、悪魔だ! い、いや、あれは魔王の魔力に違いない!」
「司教様……」
十字架を手にした私たちの師匠でもある司教様は青ざめた顔をして私を見ていた。
司教様は古代の文献などにも詳しくて、大陸の三大賢者と呼ばれるほどの方である。私の正体にすぐに気づいても不思議ではない。
「聖女シェリアよ、あなたは先に帰りなさい」
「司教様? お姉様がなにか?」
「いいから、帰りなさい! あなたの家の方にはあとで私から説明をする!」
「わ、わかりました。……お姉様、大丈夫なんですよね?」
司教様はまず妹のシェリアを実家に帰そうとした。
なにか反論をしたそうな顔をしていたが、普段は温厚な司教様の口調に只事ではないと察したのだろう。彼女は素直に引き下がった。
それから間もなくして憲兵隊が到着する。
そして司教様がなにやら彼らに耳打ちをすると……。
「聖女リルア様、非常におそれいりますが我らとご同行をお願いいたします」
私はあっさりと捕まって、憲兵たちに連行されてしまった。
やはりゲームのシナリオどおりことが進んでいるみたいだ。
このままだと私の運命は間違いなく悲劇、である。
「あ、悪魔だ! い、いや、あれは魔王の魔力に違いない!」
「司教様……」
十字架を手にした私たちの師匠でもある司教様は青ざめた顔をして私を見ていた。
司教様は古代の文献などにも詳しくて、大陸の三大賢者と呼ばれるほどの方である。私の正体にすぐに気づいても不思議ではない。
「聖女シェリアよ、あなたは先に帰りなさい」
「司教様? お姉様がなにか?」
「いいから、帰りなさい! あなたの家の方にはあとで私から説明をする!」
「わ、わかりました。……お姉様、大丈夫なんですよね?」
司教様はまず妹のシェリアを実家に帰そうとした。
なにか反論をしたそうな顔をしていたが、普段は温厚な司教様の口調に只事ではないと察したのだろう。彼女は素直に引き下がった。
それから間もなくして憲兵隊が到着する。
そして司教様がなにやら彼らに耳打ちをすると……。
「聖女リルア様、非常におそれいりますが我らとご同行をお願いいたします」
私はあっさりと捕まって、憲兵たちに連行されてしまった。
やはりゲームのシナリオどおりことが進んでいるみたいだ。
このままだと私の運命は間違いなく悲劇、である。