嘘も孤独も全部まとめて
「好きにすればいい。俺はもう恋愛とかする気はない」


「……まだ忘れられないの?」


安藤の言葉に、アイツの泣き顔を思い出す。

いつ頃からか、怒っている顔か泣いている顔しか見なくなった。


「……忘れられるわけないだろ」


それでいいと思っていた。

自分達で選んだ道だったはずなのに…。


「同業者にしたら?」


「は?」


思わず聞き返す。


『同業者』って…言ったよな…?


「だから、同じ警察仲間とか。内部事情に詳しい方が結婚してからも楽でしょ」


確かに、警察内部での結婚は多い。
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