嘘も孤独も全部まとめて
「実際、こんな仕事してたら出会いもないしね。同じ県警の人と結婚してる本部の女の人達、結構多いみたいだし」


「それでも、現場に出てりゃすれ違いも出てくるだろ」


「それはそうだけど…。でも、状況は理解できるじゃない」


酒の入ったグラスをゆらゆらと揺らす安藤。


「まあな…」


「……結婚…したいなぁ…」


高卒とはいえ、バリキャリの安藤がそんな風に思っていたとは思いもしなかった。


「それなら、お前も早く相手見つけて結婚しろよ」


「……じゃあ、因幡くんにしとこうかな」


は?
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