嘘も孤独も全部まとめて
「あたし学校マトモに行ってないから、意味分かんない。もっと分かりやすく言って!」


「可愛い可愛い」


「何だよ、その言い方!絶対バカにしてるだろ!」


適当にあしらわれたのが腹立つ。


「可愛いなら、ちゃんとあたしの目を見て言ってよ!」


座ったままあたしを見上げる因幡さんの目の前に勢いよくしゃがみこんだ。

少しでも顔を近付ければ唇が触れる距離だ。

その距離を気にしてか、因幡さんが少し後ろにのけ反った。
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