嘘も孤独も全部まとめて
「結婚したけど続かなかった。で、離婚した。それだけ」


「バツイチ…?」


あたしの質問に何度も首を縦に振る。


「何で離婚したの?」


「……仕事柄合わなかっただけだ」


「仕事って、因幡さん何してるの?」


さっきから質問責め。

こんなに因幡さん自身のことを聞いたのは初めてだ。

けれど濁されることも多くてモヤモヤする。


「……教えない」


「何で!?」


「お子様には関係ねーよ」


『お子様』


そう言われ、ズキリと胸が痛んだ。


「お子様じゃないし」


立ち上がって着ていた服を次々に脱ぐ。
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