嘘も孤独も全部まとめて
……高校も三年間一緒に居たのに…。


真面目で人が嫌がることでも進んで引き受ける模範的な生徒だったアイツと、柔道部に所属して女とは無関係な毎日だった俺が仲良くなったキッカケが文化祭だった。

文化祭の実行委員に選ばれた俺達は、裏方作業に走り回った。


『因幡くんってすごく頼りになるよね』


『そんなことないよ。柔道してるから体力に自信があるだけだし』


『私はカッコいいと思うな、因幡くんのこと』


アイツを好きになるまで時間はかからなかった。

文化祭が終わった時に告白して、付き合うことになった俺達は毎日一緒に過ごしていたと思う。
< 147 / 514 >

この作品をシェア

pagetop