嘘も孤独も全部まとめて
物理的な距離は近付いたのに、関係は破綻しかけていた。

交番勤務の時には二十四時間勤務があった代わりに非番の日があったが、盗犯係に異動してからは基本日勤勤務に変わったため一日ゆっくりする暇は逆になくなった。


『浮気してるんでしょ』


その頃からおかしな言動が始まった。


『してない』


『絶対してる!』


何を言っても信じてもらえない。

そして決定的な事件が起きた。


『アンタ、安藤って女と付き合ってるんでしょ』


突然安藤の名前が出てきて、俺は言葉を失った。
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