嘘も孤独も全部まとめて
『その方がお互いのためだろ』


『そんなのっ…透が浮気するからじゃない!』


『だから、してないって何回も言ってるだろ。俺のことまったく信用してないのに、一緒に居る意味なんてない』


『何よ…。私が悪いって言うの…?全部透が悪いんじゃない』


ふらりと居なくなり、再び現れた彼女の手には包丁が握られていた。


『何やってんだ!』


『透を殺して私も死ぬ!そしたらもう誰も透には触れられないんだから!透の隣に居ていいのは私だけなの!』


目は血走り、明らかに精神に異常をきたしていた。
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