嘘も孤独も全部まとめて
※※※



「因幡さん、ここ見たい!」


杏里紗が指を差した。

手を引かれた先は下着屋。


「ちょっ、ちょっと待て!」


色とりどりの下着を着けているマネキンが並んでいる。


「何で俺が下着屋に行かないといけないんだよ!」


「もー、因幡さんおじさんみたい。下着屋って何だよ。ランジェリーショップ!」


「どっちでも一緒だろ!」


正直、俺が居ていい場所じゃないだろ…。


しかし、今日は一日杏里紗に付き合うと言った手前(しょ)(ぱな)から反古(ほご)にするわけにもいかない。
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