嘘も孤独も全部まとめて
「だって着るものないんだから仕方ないじゃん」


「それなら一人で行けよ」


「やだ」


手を引かれ中に入る。

右にも左にもカラフルな下着。


「あたし、ちゃんと下着のサイズ図ったことないんだよなー」


ブツブツ言いながら片手で下着を探す杏里紗。


「見たいなら手、離せば」


こちらからは握らないという条件で、手を繋ぐことを許可した。


「あ!これ試着したい」


すると近くに居た店員が笑顔寄ってくる。


「あちらに試着室がございますので」


「はーい」


「お連れ様もご一緒にどうぞ」


「は?」


杏里紗だけかと思ったら、なぜか俺まで連れて行かれることに。
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