嘘も孤独も全部まとめて
「それで…何の用ですか」


質問を繰り返す。


「だからさっきも言ったじゃない。アリサちゃんの顔を見に…って」


「どうしてあたしがここに居るって…」


「勘よ」


「勘?」


「そ。貴女は彼の名前に反応した。因幡くんは貴女の名前に動揺した。何もないわけはないと思って」


口元を引き上げ、にっこり笑った。


「単刀直入に言うわね。因幡くんから離れてほしいの」


「何で…」


何でそんなこと、安藤さんに言われなきゃいけないの…。
< 224 / 514 >

この作品をシェア

pagetop