嘘も孤独も全部まとめて
※※※



「ねぇねぇ」


リビングのソファーで本棚にあった本を読んでいたら声を掛けられた。

顔を上げると、緑色の髪の毛をした子が向かい側に座り、両手で頬杖をついてあたしを見上げる。


「今日来た子だよね?」


「あ…はい」


「私、心咲(こはる)。あなたは?」


「杏里紗…です」


ニコニコしてすごく愛想がいい。

緑色の髪の毛だけど、所々白のメッシュが入っている。


「アリサちゃんって呼んでいい?私も心咲でいいし」


「こはる…ちゃん…」


「よろしくね」


こんなに人懐こい人、居るんだ…。
< 277 / 514 >

この作品をシェア

pagetop