嘘も孤独も全部まとめて
「アリサちゃんって、何でここに来たの?」


「え…」


そんなこと…言っていいの?


「えっと…あの…」


さすがに、因幡さんが犯罪者になりそうだから促されてシェルターに来たなんて言えない。


「ごめんごめん。そんなこと言われても言いにくいよね」


手をパタパタさせるこはるちゃん。


この子は何でここに来たんだろう…。


そう思っていると、突然着ていた服の両袖をめくった。

そこに並ぶおびただしい傷痕。


痛っ…。


見ているだけで痛くなるような生々しい痕もある。
< 278 / 514 >

この作品をシェア

pagetop