嘘も孤独も全部まとめて
『普通の子』


あたしも『普通の子』とは言えない生活を送ってきた。

学校にも行かないで、不特定多数の男と寝るのが当たり前で…。

もしあたしが『普通の子』だったら、高校に行ってバイトでもしているんだろうか。


どうして自分だけ。


そんな風に思ったことも確かにある。

だけど、手に入れられないものをただ嘆いているよりも、体一つで欲しいものが手に入るのなら、それを最大限に使えばいい。

自分の人生は自分が決める。

『普通の子』じゃなくても自分が楽しければそれでいい。

そう思っていた。

因幡さんに会うまでは……。
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