嘘も孤独も全部まとめて
「…何でだろうな…。恋愛なんてもうするつもりはなかったけど、アイツと一緒に居ると楽しかったんだ。好きになった理由も分からない。でも人を好きになるって、だいたいそんなもんだろ」


「私には……分からない。確かに好きになるのに理由は要らないのかもしれない。だけど……それは一緒の時間を過ごすから好きになっていくんでしょ?そんな短期間で…」


「安藤の言いたいことも分かる。けど、理屈じゃないんだ。俺は杏里紗が好きだ。アイツが幸せになるなら、何だってしてやりたい」


話しているうちに、安藤の目から涙がこぼれ落ちた。
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