嘘も孤独も全部まとめて
「身内や付き合っている人間に問題がないか確認することは法の番人として必要最低限のことなのかもしれないけど、それを判断するその時の上司によっても認めてもらえるか変わってくるだろう。調査対象の人間が気に食わなければ、難癖つけて断ることもできる。上下関係が厳しいこの世界では、それに反発するということは仕事を辞めるという選択肢以外残らないと思う。もし君がそういう状況になった時には、ぜひ私の名前を出して私が認めたと言ってほしい」
「お言葉はありがたいのですが、お義父さん…いえ……局長にそのようなご迷惑をお掛けすることは――」
「透くん」
丁重に断ろうとして言葉を遮られる。
「お言葉はありがたいのですが、お義父さん…いえ……局長にそのようなご迷惑をお掛けすることは――」
「透くん」
丁重に断ろうとして言葉を遮られる。