嘘も孤独も全部まとめて
ボディーバッグを何やらゴソゴソ漁る因幡さん。


せっかく気分が盛り上がってきたのに、何で水差すんだよ…。


早く触れたいし、触れられたい。

離れていた時間を全部埋めたい。

重なりあって、溶けて、本当に二人で一つなんじゃないかって錯覚するほど愛し合いたい。


あたし一人欲求不満みたいじゃん…。


因幡さんのお腹の辺りの服を引っ張る。


こんなところが『ガキ』って言われるんだろうな…。


あたしの誕生日はまだまだ先。

因幡さんと再会できたからといって、以前と関係は変わらない。
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