嘘も孤独も全部まとめて
「あたしも安藤さんみたいになりたい…。透の傍に居て、透のこと慰めてあげたかった…」


涙が溢れた。


あたしって、こんなに泣き虫だったんだ…。


透の過去に嫉妬しても仕方がないのに、その場に居られなかったことがこんなにもツラい。


「じゃあ、お前が安藤だったら一生こんな関係にはなれないな」


「え…?」


どういう…意味…?


「アイツと飲んでも、そんな雰囲気にはならなかったんだよ」


そんな…雰囲気…。


「って、したい…ってこと?」


「直球だな」


そう言って笑う。
< 338 / 514 >

この作品をシェア

pagetop