嘘も孤独も全部まとめて
「クリスマスイブ、楽しみにしてる」


「ん。あたしも」


瞼に触れる透の唇。


こんなに幸せでいいんだろうか。


「お待たせいたしました」


「はっ…はい!」


見られた?

見られてない…よね?

透に甘やかされて嬉しい反面、他人の目を忘れてしまって後から『うわぁー』ってなるこの状況……何とかしないと。

って思ってるんだけどな、いつも…。


クスクス笑う透。

この状況を楽しんでいるように見える。


……透のバカ…。


唇を尖らせて睨み付けてみたものの、ペロッと舌を出されて終わってしまった。
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