嘘も孤独も全部まとめて
えっ!


慌てて飛び起きる。

外はもう日が暮れて、黒一色に染まっていた。


嘘っ、今何時?!


スマホを手繰り寄せ、時間を確認する。


十八時三十八分…。

良かった、まだ間に合う。


透が予約してくれているお店は、ここから電車かタクシーで移動しなくてはいけない。


『その格好で歩くのしんどいだろ。タクシーに乗って行けばいい』


以前預かったことのあるクレジットカードを渡され、お店が入るホテルの名前を教えてくれた。


ホテル名が『シェ・グランデ』、お店の名前が『ソレイユ』。


何か…カッコいい。


透が書いてくれた紙を握り締め、家を出る。
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