嘘も孤独も全部まとめて
※※※



ようやくタクシーを捕まえホテルに着いたのは、透が予約してくれていた十九時半を少し過ぎたところだった。


透……いつになるのかな…。


タクシーに乗ってスマホを取り出した時に気が付いた透からの連絡。


『現場に出るから遅くなる』


送られてきた時間は十四時過ぎ。

お昼休憩の時にお昼を食べられることはほとんどないと言っていたから、この時が遅めのお昼休憩だったのかもしれない。


『頑張って』


そう送ったスタンプは、未だに既読がつかないでいる。

ホテル前で降り、聞いていたお店の場所をフロントで確認すると最上階の五十五階だと教えてくれた。
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