嘘も孤独も全部まとめて
間取り図を確認したところ、立花が居る部屋は、このホテルで一番高いロイヤルスイートだということも分かった。

リビングにキッチン、バーカウンターまでついている。

ベッドルームが二つ。


……何も起こらないでいてくれ…。


祈るような気持ちで部屋へと急ぐ。

支配人が部屋のチャイムを鳴らした。


「……」


「……」


部屋からの反応はない。

マスターキーを使って開けようと動いた瞬間、ガチャッと音がして部屋のドアが開いた。


「何?こんな夜中に」


今は深夜二時半過ぎ。

当然だが出てきた立花は不機嫌だ。
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